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「尿道炎についてしっかり理解して頂きたい」




コラム掲載 2015年10月



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尿道炎についてしっかり理解して頂きたい

 尿道炎について、何十回書いたか覚えていませんが、未だに淋病、クラミジアは尿道炎とは別のものだと考えている患者さんの如何に多いことか……..

 もう一度整理しますと、俗に言う’尿道炎’とは、何らかの微生物が尿道内で暴れて炎症を起こした状態の総称であり、その微生物が性病系のものであれば性病系尿道炎、つまり淋菌が原因ならば’淋病’すなわち淋菌性尿道炎のことで、通常、皆さんがクラミジアと呼んでいるのもクラミジアという微生物が原因の尿道炎のことなんですよ。

 ですから淋病もクラミジアも尿道炎の一種なんです。

 ここで皆さんが混同するのが雑菌性尿道炎の存在で、尿道炎の患者さんに雑菌が原因でしたね、と言うと、「あ、病気じゃなかったんだ」という反応が実に多い。性病ではなかったという意味では俗に言う’病気’ではないともいえますが、うつされたものでは無い(つまり性病では無い)というだけで、治療が必要な尿道炎であることに変わりは無いですよ。
 要するに、原因菌によって呼び方が変わるだけで全て’尿道炎’なんですな。
 また、雑菌性尿道炎に関する理解が足りないようです。

 尿道炎は、通常性行為(もちろんORALも含みますよ)が無ければマズなり得無いのです。淋菌、クラミジア、雑菌を問わずにね。

 淋菌、クラミジアは、感染してやろうという意思のある微生物ですから尿道炎としては理解しやすいですよ。

雑菌にはそういう意思は無いわけで、じゃあ何故に尿道炎を引き起こすのか?と思われるでしょう。

 性行為の最中には,色々な種類の雑菌が尿道内に押し込まれます。勃起時、透明な粘液が出るでしょう(俗に言う’ガマン汁’ですよ)。

 あれはたんぱく質ですから細菌にとってはご馳走で、射精しようもんならこれは栄養価に富んでいますから細菌にとっては実に居心地が良いんですね。そのまま、寝てしまったら朝まで尿道の中は、精液、ガマン汁、細菌が渾然一体となって(要するに不潔極まりない状態)いるわけで、そりゃあ強めの雑菌だったら定着して繁殖し始めますよ。かくして、雑菌性尿道炎の出来上がりってなもんですな。

 症状は、原因菌によって様々です。排尿時激痛(これは割と少ない)、なんと無く尿道に違和感があるような….(これが結構多い)、膿は出てい無いんですが、という患者さんも多いですね。でも、排尿前の尿道分泌物を顕微鏡で見ると大体白血球がバッチリ出てますね。

 言ってみれば白血球こそが膿の正体であり、その存在を確認できれば尿道炎という診断が付くんですよ。ところで、これまた何十回書いたか分からんけれども、膿があまり出ない例の方が多いんです(だから、患者さんは膿は出ていませんと言う訳だ。尿道という細い管の中の少量の膿を尿道をシゴいて尿道口まで押し出し、ガラス板を尿道に当てて顕微鏡で見て白血球がある程度検出されれば尿道炎の診断が確定し、その分泌物を綿棒で擦りとって検査センターに送れば雑菌の名前および適応する抗生剤も分かります。(当院では、尿道に綿棒を突っ込むなどという野蛮な行為はやらないですよ。)そんな少量の膿を尿道を診もしないでいきなりおしっこを採って数万倍に希釈して見たんじゃあ何も分かる訳が無いね。それ自体無駄な行為としか言え無いが、それで「ああ、ばい菌がいますね。」と言われたら、その病院はやめた方がいいよ。希釈して白血球さえも見えないケースが多い上に、細菌みたいな微生物がたかが一診療所で購入している光学顕微鏡で見えるはずがないのだから。

 もう一つ言わせてもらえば、「診察の基本は視診、触診にあり」。これは、医学部に入ったら先ず叩き込まれることなんですね。患者さんの言うことをよーく聞いて(必要事項は積極的に聞き出す必要があります)、患部を生の状態(尿道炎の場合は排尿前)で観察すれば、大体診断は付きますし、グレース…….やジスロ……など高価な薬を最初に出す必要が無いことも分かりますよ。何故、殆どの性病科で患部をちゃんと診もしないで、いきなり尿を採るのか?尿道炎の原因の40%は雑菌が原因なのに、いきなり採尿をしてしまったら雑菌の検査のチャンスは永久に失われ、挙句採った尿を即検査センターに送ったって淋菌、クラミジア(まあマイコプラズマを検査する診療所もあるようですが)しか解らない上に、患部を診ないで何を根拠に抗生剤を選択するのか?その薬で良くならずに一週間後、クラミジアも淋菌も出ていなかったらどうやって次の薬を決めるのか?その挙句一ヶ月経っても良くならずにSecondo opinionで来院される患者さんの数、一週間に約10名前後。あり得ないよな。

 尿道炎なんて余程の事が無い限り、二週間で治せますから(そりゃ、一ヶ月以上も放置していた猛者くんは無理な場合もあるけれど)。

 あと、今時、卒業後泌尿器科を専攻しないで性病科を開業している先生もいるようですから(性病科は泌尿器科の一部です。)診療所に入ったら先ず、泌尿器科専門医の認定書が壁にかかっているか確認した方が良いと思いますよ。泌尿器科の勉強もしないで性病を的確に診れるとはとても考えにくいと思いませんか?

 何科でも経験が物を言います。その科の基礎は僕の時代には自分の大学で学び、開業する場合は当然学んだ科を選びます。

 そして、開業して数十年が経ち、性病だけでも6万人以上の患者さんを診せていただいています。一人として同じ患者さんはおりませんから、毎日の診療が勉強、経験に繋がっていきます。だから、診療は楽しいんですよ。今度は何が診れるのかな?ってね。

 

 

えびす皮フ泌尿器科 (性病よろず相談所)  院長  原口 忠

2015年10月1日 

 

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