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「尿道内H.P.Vに関して」




コラム掲載 2015年5月



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尿道内H.P.Vに関して

 最近、尿道炎の治療過程でH.P.Vを見つけるcaseが多いように思います。

H.P.V(HumanPapillomaVirus)に関しては、陰茎(全ての部分に出き得る)、肛門周囲に集中して発症しますが、陰茎表面や肛門周囲にできものが出来れば当然本人も気がついて何だろうと思い来院される訳です。しかし尿道に発症していても尿道口から露出するほど成長していなければ、尿道口から中を覗かなければ当然解るはずもないでしょう。

 まして、今時尿道炎の患者さんの尿道も診ずにいきなりオシッコを採って、グレースビット、クラビットやジスロマックを処方する先生が見受けられるようですから、解るはずもありません。
以前から述べているとおり、尿道炎の患者さんには来院時、排尿前の尿道所見の視診と問診で適切な抗生剤は長年の経験から大体解るものです。

 話がずれましたが、尿道炎で尿道に膿がある程度溜まっている状態では尿道内の状態は分かりません。しかし、抗生剤が効いて排膿が止まれば尿道内の状態を把握できるようになります。その時点で尿道口を少し押し広げてみるとかなりの深さ(7−8mm)まで観察が可能となります。

 その観察をするようになってから、尿道内に発症しているH.P.Vを少なからず発見するようになりました。本来、Penis表面に発症する例が殆どだろうと考えていましたし、文献でもそのように述べてありますから、尿道内に関してはあまり気に止めていませんでした。
しかし、きちんと尿道内を観察するようになってみると、少なからずH.P.Vが見つかることに戸惑っている次第です。

 ところで、色が濃い褐色調でお椀を伏せたような出来物(3−5mm径)がPenisに出きて数が増えてきた、とのことで来院される患者さんがおられますが、これはBowen様丘疹症、もしくはBowen病(癌)の可能性があります。Bowen様丘疹症はH.P.Vの中では悪性化する確率が高めのようですから要注意ですね。お椀を伏せた出来物の周囲まで褐色調の場合は特に子をつけるべきでしょう。

 H.P.VにはHirisk型とLowrisk型が存在することは以前述べました。、Hiriskを持っているかどうかを知ることも大事かもしれませんが、Hiriskの型番(16、18、31、51、58etc)を知ることと較べたら天と地位の差があります。なぜなら、Hirisk群の中に強弱があって将来的な癌化の可能性が全く異なるからです。ですから、検査をされるのであれば102種類の型を全て調べるべきだと思います。(conjiromaに代表されるLowriskでさえ、時を経て癌化した例もありますので)

 H.P.Vは通常出来物が出きて初めて検査可能と考えた方が良いのではないかと僕は考えています。初尿や前立腺液から検出できるという論文はありますし、確かに前立腺液がH.P.Vを介在していることは事実のようですが、あるかどうか解らない検査にしてはcostもかかりすぎかと思うのと、患者さん自身は全く発症していない状態でPartnerからH.P.Vが検出されたので前立腺液を調べて欲しいとのことで4回検査したことがありますが残念ながら一度も出なかったという経験があるので(たまたま出なかっただけかもしれませんが)どうしても積極的にはなれないのです。

 H.P.Vに感染していることが判明して一番気になる点は勿論将来的に癌化する可能性があるかどうかでしょう。しかし、それと同じくらい患者さんにとって大事なことはいつまで性行為ができないか?これに尽きますね。文献では3ヶ月はダメとか6ヶ月はダメとか統一性が無いことも事実です。僕の私見ですがLowriskであれば再発しなければ3ヶ月ほど様子見で良いかも知れません。
ただ、典型的なconjiramaである6型(Lowrisk)、これが時としてしつこく再発を繰り返すことがあるので一概には言えません。まあ、切除後2ヶ月出なければ大丈夫でしょうか。

 H.P.Vは全て解明された訳ではありません。今後も新しい情報が出て来れば、随時発表していくつもりですので、宜しくお願いします。

えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠

2015年5月1日 

 

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